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何必博士講解

 

水戸岡鋭治(みとおかえいじ)『あと1%だけ、やってみよう―私の仕事哲学』集英社インターナショナルによる
日本の工業デザイナー
岡山工業高校インテリア科卒
九州旅客鉄道(きゅうしゅうりょかくてつどう)(JR九州)デザイン顧問、両備(りょうび)グループデザイン顧問、おかやま夢づくり顧問。
1995年には奇想天外(きそうてんがい)なデザインで話題となった883系電車「ソニック」、

2000年にはオール革張(かわば)りシートにフローリング床(ゆか)の組合せで登場した在来線特急(ざいらいせんとっきゅう)の集大成(しゅうたいせい)と言われる885系電車「かもめ」、

2004年には西陣織(にしじんおり)のシート、簾(0すだれ)、藺草(いぐさ)、さらには金箔(きんぱく)(1000番台・2000番台)といった和(わ)のテイスト(taste)を持(0も)ち込(こ)んだ九州新幹線800系電車「つばめ」を生み出し、

JR九州が標榜(0ひょうぼう)した鉄道ルネッサンス(文芸復興)を具現化(ぐげんか)していった。

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以下は、あるデザイナーの書いた文章である。

私のアイディアのもとは、自分の生きてきた道の中にすべて詰まっているのだ、というふうに思っています(一直都這麼認為)。いままで生きてきた中で(選擇的範圍)、感動したことを現代に持ち帰ってくる。過去の中で感動したことをコピーして、それをデザインしているのです。アイディアはいつも人から、時代からもらう。自分で考え出すことは少ないのです。

私は(主題)、感動したときのシーンは(對比)よく覚えています。色も匂いも形も光も季節も、そのときの景色も、そのときその場に誰がいたかも、何を食べたかも、思い出の中に鮮明に刻(きざ)み込(こ)まれています。感動すると、それくらい(程度上相符合的)記憶装置が自動的に働いて、すべてを映(うつ)し込んでいるのです。

(中略)

中学の頃のこと、高校のあのとき、社会人になったときのこと、妻と旅をしたときの情景(じょうけい)などいろいろなシーンが思い出されて(自発的に)、それを遡(さかのぼ)って切り取りにいくわけです。

けれどもそれが、もやーっと(=はっきりしない)したものだと切り取れない。なぜ、もやーっとするかと言えば、心の底(そこ)から感動していないからです。しっかり感動していないと、持ち帰れないのです。

感動は、自分の力だけでなく、親の力だったり、友だちの力だったり、ほかの人の力によってもつくられています。子どものときから大事に育てられたとか、自分を包んでくれる街がきちっと大人たちによって美しく保たれていたとか、そういう周囲の力でつくられている場合もあるわけです。そうした感動の思い出を大切に持ち帰ってきて、いまあるものとコラボレーションすると、新商品が生まれます。そういう意味では、まるっきりの新商品なんて(挙例)あり得ません。アイディアはいつも、そんな過去の「感動の森」の中から探し出してくるものなのです。

いい思い出がたくさんあるかどうか、いい人に会ったかどうか、美味しいものを食べたかどうか。そういうヒト・コト・モノとのよき思い出の引き出しをどれだけ持っているかによって、アイディアの湧き出る量は変わるのです。

●良し
よから/よく(かり)/よし/よき(かる)/よけれ/よかれ

71.感動したことを現代に持ち帰ってくるとは、どのようなことか。
1 感動したシーンを人に語る。
2 感動した記憶をデザインに生かす。
3 過去に流行したデザインをコピーする。
4人が感動したことからデザインのヒントをもらう。

72.感動について、筆者の考えに合うのはどれか。
1 感動は周囲の力でしかつくられない。
2 感動したことは年を取るにつれて思い出せなくなる。
3 周囲の力でつくられた感動は記憶に残りやすい。
4 心の底から感動したことは鮮明な思い出となる。

73.アイディアについて、筆者はどのように考えているか。
1 記憶力が強いほど、アイディアが生まれやすくなる。
2 他人の力を上手に利用することで、アイディアが商品につながる。
3 感動した思い出が豊富であるほど、多くのアイディアが生まれる。
4 感動をヒト・コト・モノに分けて考えると、いいアイディアが生まれる。

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